シーグラス拾い
奄美の風景

ビーチを歩くと
美しい青や緑の破片がある。
それがビーチグラス。

割れたガラスが
波と石に揉まれ、
角が無くなり、
表面が削れ、
柔らかな感じのガラスになる。

シーグラスは
人工のガラスを
自然が仕上げた芸術品。

見つけると
つい拾い上げ
集めてしまう。

しかし、
人間はずいぶん多くの
ガラス瓶を
海に捨てるものですね。

アイランドホッピング
奄美の風景

奄美大島は
奄美群島の中の
交通の拠点である。

喜界島、加計呂麻島、
与路島、請島、
徳之島、沖永良部島、
そして与論島。

各島それぞれ風景も異なるし、
文化も異なる。

与論島へは
空路で45分。

何度か奄美に足を運んだら
他の島にも足を延ばして
見よう。

新しい発見や出会いが
アナタを待っている。

物々交換
奄美の風景

野菜をあげたお返しに
魚をもらう。

相談にのったお返しに
スイカをもらう。

大根をもらったお返しに
焼酎をあげる。

島では
自分の得意とするものを
提供し、
相手が得意とするものを
いただく。

得意なものが
かぶらないように
自分の得意なものを
持っておかないと、
キャベツのお返しに
キャベツということになる。

時期がズレてもよい。
何に対する何という約束は
無くても良い。

なんとなく
もらったり、
あげたり。

そうして、
島の中で
人と人がつながっていく。

野菜かつ果物
奄美の風景

パパイヤは、
野菜である。

パパイヤは、
果物である。

どちらも正しい。

青いうちは野菜で、
黄色く熟すと果物になる。

島では、青いパパイヤを
千切りにして
炒め物やサラダで食べる。

庭になっているので、
あまり買うことはないが、
切らしていると
無人販売所で手に入れる。

青いパパイヤには
栄養素が多く含まれ
健康に良いという
研究もある。

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研究レポートは、
こちら
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ターコイズの海
奄美の風景

ターコイズは鉱物。

海と同じように
青と緑の狭間をさまよう
素敵な色だ。

化学的には
水酸化銅アルミニウム燐酸塩
という長い名前を持つ。

どんよりと曇った日のビーチは
ターコイズ色に見える瞬間がある。

夏なのに秋色
奄美の風景

サトウキビは
台風の影響で
枯れてキツネ色に。

松は
松くい虫の影響で
紅葉しているかのように
真っ赤に。

まだ蝉も鳴く夏なのに
秋の色。

松くい虫は
今年一気に北上し、
笠利町を赤く染めた。

夏なのに秋色。
そんな今年の奄美です。

厳しい現実
奄美の風景

毎年、必ず台風はやってくる。
強さやコースが異なるだけで
必ず毎年やってくる。

今年は後半の18号と19号が
島に大きな被害をもたらした。

私の住む集落も
2日間にわたって
停電した。

サトウキビは風と塩で
それまで青々としていた葉が
枯れて茶色くなった。

6月に実をつけて
ここまで大きくなり、
2月の収穫を待っていた
タンカンも
葉は落ち、実も落ちた。

台風の影響を
運よく逃れたモノだけが
収穫を迎える。

厳しい現実だ。
悲しくなるけど、
目の前に広がる
悲しい現実だ。

台風の影響も
奄美を構成するひとつ。
来ないと困ることもある。

着陸まであと5分
奄美の風景

飛行機の
空港への侵入経路は
風向きによって異なる。

飛行機は向かい風で
着陸をするのが基本です。

北の方から島にアプローチしていくと
まず、左手に喜界島が見え、
その次に
笠利崎の沖にある
サンドン岩が見えてくる。

そして、笠利崎、用、
大笠利、辺留、須野、土盛、
宇宿、万屋と見えてきて
滑走路に着陸となる。

コバルトブルーの海と
白い砂浜、
そして緑の山々が眼下に広がり、
テンションが上がる。

今日の波は、どうね?
潮は今の時間上げてるかね?

目を凝らして
海岸線を見つめる。

「当機は間もなく着陸態勢に入ります。
皆様、もう一度安全ベルトを
お確かめください。」

あと、5分で
奄美に降り立つ。

ただ雲を見つめる
奄美の風景

嵐の前の夕方。
雲が重なり、
それを横から太陽が照らす。

水分を多く含んだ雲は黒く、
軽い雲は白い。

藍色のグラデーションが
空いっぱいに広がり、
それが刻々と変化していく。

雲を
ただ雲を、
何も言わずに10分見つめる。

それだけで風の動きや
天候の変化の兆しを
感じることができる。

入場料無料。
鑑賞料無料。
感動絶大。

虫と暮らす
奄美の風景

私の知人は、
東京から着くなり
打ち合わせを済ませ
虫取り網とカメラを持って
奄美のどこかへ消えて行った。

彼の趣味は
蝶の撮影。
奄美は蝶の宝庫なのだそうだ。

「その時期は、奄美にいるので、
東京に帰ってから
打ち合わせをしましょう。」
そういうと、彼は、
「いや、私が奄美に行きます。」
と、急いで予定をフィックスし、
道具をたくさん持ってやってきた。

島には
野鳥もたくさんいるし、
虫も動物もたくさんいる。

クワガタ、カブトムシ、カミキリムシ。
カナブン、ヤスデ、羽アリ。
今年大量発生のハサミムシ。
変わったところで、サソリモドキ。

島で暮らすなら
虫と暮らす覚悟が必要だ。

私たちも彼らも自然の一部であって、
同じ構成員。
お互いの存在をリスペクト。

おまけに、
どの虫も、よーくみると、
むちゃくちゃカッコイイ。

心がザワつく集落行事
奄美の風景

島の集落では
様々な行事が行われる。

どの行事も、伝統を受け継ぎ
暗い中で行われる
踊りや唄は
日本の原風景を思わせて
とても感動的だ。

参加のたびに、
自分も日本人なんだなと
心がザワつく。

行事の目的はさまざまで、
自然への感謝であったり
自然への祈りであったり
神様への感謝であったり
集落内の結束であったり。

集落内の行事であるので
旅人は気軽に入ってはいけない。
集落内の顔は
みんなが知っているので、
「あれは、誰かい?」
ということになる。

旅人が参加するには
二通りの方法がある。

一つ目は、
昼間のうちに
集落の人と仲良くなっておくこと。
「この人は、東京から来た〇〇さんよ。」
と集落の人が紹介してくれ、
参加が可能となる。

もう一つは、
集落の人と親しいガイドの方に
お願いすること。
ガイドさんと一緒に行くと、
「あ、彼が連れてきたお客さんだね。」
という認識ができる。

ただ、すべてのガイドの方が
すべての集落に顔見知り
というわけではないので
ご注意を。

===
◆おススメのガイドさんは?

あまみ屋」 
安田 裕三(やすだ ひろぞう)さん
===

生命のデザイン
奄美の風景

奄美で暮らしていると、
動植物の
様々なシーンに
立ち会うことができる。

今朝、産まれた子ヤギ。
一夜しか咲かない月下美人。
満月の夜に、ザワザワと道を横切る蟹。
寒くなると飛来するサシバ。

季節と生き物の営みは
密接に関係している。

ソテツも
普段は
ピンと張った葉が印象的だが、
その成長過程では
棒状のものが伸び、
それがコイル状になり、
次第にコイルがほどかれる。

その時間は短く、
しかも素敵だ。
生命のデザインを感じる。
島の自然観察の楽しみの一つだ。

*REVOLVER dino network ログイン | 新規登録